「宗教って、洗脳されてるだけやろ」と言う、あなたこそ洗脳されています。
なぜなら、洗脳や宗教とは、目に見えるものだけではないからです。
大丈夫です、ご安心ください。アジア戦略室は、宗教団体ではありませんし、僕も無神教者です。勧誘も何もありません、逆に、現代人が持つべき心構えをお伝えしたいです。
■こんな方にオススメ
・無神教者
・信者をどこかバカにしている
・洗脳されたことがない人
日本はどちらかというと無神教者が多いのですが、世界的にみると、これは特殊です。外国人は何かしら宗教を信仰しています。彼らとのコミュニケーションは、宗教を無視しては、出来ないのです。
目次
オウム真理教 広瀬元死刑囚
前回の投稿で『価値がない仕事をやるときは虚しくなる。もっと意味ある生き方をしたい』と書きました。初めての方は、先にこちらの投稿(又は動画)をご覧ください。
その後、NHKクローズアップ現代「オウム死刑囚 “最期の手紙”」を読んで、背筋がゾッとしました。
早稲田物理学を専攻していた 広瀬死刑囚のオウム真理教に入信したキッカケが、、
先日、刑が執行されたオウム元死刑囚の1人、広瀬健一。獄中で自らの犯した罪を悔やみ続けました。彼の最期の手紙から、私たちはどんな教訓を読み取れるのでしょうか。https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4165/
NHK クローズアップ現代&ドキュメンタリーさんの投稿 2018年8月3日金曜日
『家電商品の価値がすぐになくなり、大幅な値引きをされて売られるのを見たことでした。私が進もうとしていた科学技術の分野の産物だったので、その価値がすぐになくなるなら虚(むな)しいと思いました。そして同様なことが人生のあらゆることにあてはまると思われました』
ものすごく、僕と似てますよね。価値のとらえ方と、それが自分の人生への虚しさに繋がっているところが。僕は彼の言わんとしていることが、分かります。
実は、僕も若い頃に、宗教にものすごい興味を持った時期があって「世の中に真理があるとすれば、それを知りたい」と、牧師さんの話を聞きに行ったりしていました。10代後半ですから、当時の広瀬死刑囚と近いですよね。
結果、僕はどこの宗教にも入信しませんでした。今でも無神教者です。
何が言いたいかと言うと、僕や広瀬死刑囚のように「価値」「真理」「人生」「虚無感」やらを突き詰めて考えだすと、最終的には、宗教的なところに行き着くんです。
宗教にハマるのは弱さなのか?
広瀬死刑囚について、NHKクローズアップ現代では、このように番組を締めくくっています。
彼らは、特殊ではない。オウムの最大の教訓は、人間の心が案外もろいこと。いろんな悩みがあった時に、人はどうするかだ。
この結論は、それっぽく聞こえますが、僕は違うと思うのです。
「人間の弱みに付け込んだ」とか「悩んでいる人を洗脳して」という有識者の論調が多いんですが、それは半分正解で、半分は違います。
だって、それを述べる人は、自分だけ安全地帯(洗脳されていない立場)からの物言いなんです。
そんな立場、世の中どこ見渡しても、ありません。自分だけ、世の中を客観的に見たり、洗脳されてない、他者から影響を受けてない事は無いんです。人間は環境の奴隷と呼ばれるように、誰だって、何かしら外部の影響を受けて、自分の思想が構成されているのです。
以下、具体例を挙げていきますね。
テレビ教
代表的なのが「テレビ教」です。日本人は、平均2時間テレビを観るようです。
毎日、2時間もテレビを観てると、そりゃあ、洗脳されると思います。ものを売りたい広告主がいるので、知らず知らずのうちに、消費社会に憧れを持たせられるのです。35年ローン組んで、新築が欲しくなりますし、新車も欲しくなる。
ドラマに出てくる人は、みんな綺麗な服を着て、カッコいい車に乗ってますよね。そんな、ライフスタイルが織り込まれてきます。
人気のあるドラマは、刑事、警察、医師、弁護士などが多いですよね。国家権力と親和性のある仕事に憧れを持たせたいというニーズがあるのかもしれません。メディアはそこに右ならえしているかもしれません。
逆に「大企業の社長」というどんなイメージでしょうか?太っていて、料亭で悪巧みしていて、愛人もいる、、みたいな、悪いイメージがありませんか?
「お金を稼ぐこと=悪いこと」みたいな印象操作すら感じます。この辺りは、中田敦彦さんの労働2.0でも指摘されてます。
僕は、テレビを15年以上も前に断捨離してまして、テレビ教を棄教(ききょう)しています。家や車、服も、欲しいとは思わないのです。
会社教
代表的なのが「会社教」です。
会社によっては、社訓を毎朝読まされるんです。それ、キリスト教信者が、聖書を読むのと同じです。社長(教祖)の言うことに、社員(信者)が従うのって、会社(教団)の教えに従うのと同じ。しかも、会社には、給与発行権(生存権)を握られていますから、離職(教団の脱退)が困難です。
恐ろしいほどに、会社と宗教の用語が、ドンピシャで置き換えられるのです。
会社 = 教団
社長 = 教祖
社員 = 信者
社歌 = 聖歌
社訓 = 聖書
入社 = 出家
離職 = 脱退
勤務 = 礼拝
殉職 = 殉教
転職 = 改宗
愛社精神 = 信仰心
社内教育 = 洗脳
過労死 = 自爆テロ
大手企業 = 古典宗教
ベンチャー = 新興宗教
ブラック企業 = カルト宗教
そして恐ろしいのは、同じ会社(宗派)の人たちと、毎日顔を合わせて、1日中、生活を共にするので、入社(出家)した当時の違和感も、次第になくなり、洗脳されていくのです。
僕は、結構、真面目に、この話をするのですが、周りの皆さん、ほとんどが、会社教の信者なので、「室長はいつも変わったことばかり言うなぁ」と、全く相手にされないのです。恐ろしいですよね。
僕は、会社教信者でもないのに、会社に勤務(礼拝)しているようなものです。例えると、無神教者が、日曜日にキリスト教会に行って、キリスト教信者に囲まれているのと同じです。そりゃぁ、話が通じませんよ。
社内恋愛が頻発するのも、思想が近い人たちの集まりだからです。
その他の代表宗教
「学校教」「道徳的にこうあるべき教」「家族教」など、代表宗教を出せばきりがありません。
これら、どれもこれも、みーんな宗教的なんです。でも「テレビ教」や「会社教」に皆んな入っていますけど、それ気付いてないですよね?それが普通ですよね。
オウム真理教の信者も、出家する時はハードルが高かったと思いますが、その後は、それが普通になって、自分で善悪を判断できなくなるんです。それって「テレビ教徒」も同じです。社会に害をもたらさないだけで、信仰心というくくりでは同じです。
何に洗脳されているのか意識すべき
結局、何が言いたいかというと、ある信仰者を見て「アイツらは、洗脳されている」って言うのは間違いだってことです。
そうゆう人こそ、大きな社会や組織に洗脳されていると思います。「僕は何かに洗脳されているかも」と、常に疑心暗鬼に思うことこそ、現代社会を賢く生き抜く術なんだと思います。
洗脳(マインドコントロール)について「誰もが陥る危険がある」というのがよく分かる、良書は、X-JAPANのTOSHIさんの「洗脳 地獄の12年からの生還」です。オススメですよ。
See you tomorrow.
[…] 「会社による洗脳」 […]