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よもやま話

【永久保存版】100万回生きた○○。無限と有限の違い。1発勝負という人生観(単なる絵本紹介じゃないよ)

投稿日:2019年9月22日 更新日:

僕の大好きな絵本です。

何度読んでも「頑張るか」という気にさせてくれるのです。

初版は1977年で、もう40年近く前の絵本でして、僕も、自分が小さい頃に、母親に読み聞かせてもらった、記憶があります。皆さんも、学校や、家や、国語の教科書などで、ご存知の方、うる覚えの方も多いと思います。220万部も売れているベストセラーです。

序文は、こんな感じです。

100万年も しなない ねこが いました。

100万回も しんで、100万回も 生きたのです。

りっぱな とらねこでした。

100万人の 人が、そのねこを かわいがり、100万人の

人が、そのねこが、しんだとき なきました。

ねこは、1回も なきませんでした。

最後の「ねこは 1回も なきませんでした」というのが、引っ掛かる部分ですよね。そう、この部分こそが、これから解説する上で、最も重要なポイントなのです。

 

目次

あらすじ

うる覚えの方もいると思いますので、先に、簡潔にあらすじを

「何度死んでも生き返るトラ猫がいました。なぜかこの猫は、いつも無気力なのです。生き返る度に、飼い主が変わっていきます。

ある時は、王様の猫、船乗りの猫、サーカス団の猫、、泥棒、お婆さん、少女、、と飼い主は皆、猫が死ぬと悲しくて大泣きします。しかし、トラ猫は、全ての飼い主を好きなれません。その繰り返しです。

飼い主に見向きもしない

ある時に、野良猫として生まれました。誰の猫でもありません。初めて好きな白いメス猫が現れましたが、最初、自分に見向きもしてくれません。

宙返りしたりと、トラ猫の努力も実って、その後、一緒になり、子供も出来て幸せでした。トラ猫は初めて「いつまでも生きていたい」と思いました。

しかし、パートナーのメス猫が死んでしまいます。トラ猫は初めて泣きました。何日も大泣きしました。そして、トラ猫も死んでしまい、二度と生き返らなかったのです」

思い出されましたでしょうか?最後は悲しい結末でした。

さぁ、室長解説へとレッツゴー!!

 

有限と無限

無限記号

ちょっと、数学の話からさせてください。

「無限」ってイメージできますでしょうか?僕が、高校生の時に、数学の先生が「世の中に、無限がないので、みんな、想像しにくいだろう」って言ってました。円周率も3.141592、、と、永遠に続く、循環しない無限小数って呼ばれます。

円周率を求めたアルキメデス

数学の世界には無限があるのですが、僕たちの生きている世界で「無限のもの」は、一切存在しないのです。循環したり・しないに関わらず永遠に続くものはありません。

この地球も、もともとあったわけでなくて、大昔、宇宙の大爆発(ビッグバーン)があって誕生してます。手元にあるiPhoneだって、いつかは壊れるでしょう。「永遠の愛」なんてありませんし、飼い犬もいずれ死んでしまいます。

いつの時代の権力者も欲しいのは「永遠の命」

ドラゴンボールを7個集めて、神龍に願いを叶えれるなら「永遠の命」になると思いますが、現時点で、それを実現している人は、古今東西、誰もいませんよね。無限は、人間には手に入れられないのです。

平家物語でも、諸行無常(しょぎょうむじょう)が語られています。

諸行とは、世のすべてのもの。無常とは、常が無い(続かないこと)です。時代とともに、全てのものは変わっていく。無限に同じ状態で続くものは世に存在しないという意味です。鎌倉時代、長く繁栄した平家も、いつかは滅びるということを歌っており、いつの時代、どこの国でも「諸行無常」は普遍的なのです。

 

100万回生きられる = 無限

生物界の真理は「生まれて、いずれ死ぬ」ですが、

このトラ猫は、生き返るという「無限に生きる特権」を得ていたのです。100万回も人生(猫生?)を繰り返したのです。しかし、猫は惰性の中での生活を繰り返し、そして無気力だったのです。

ねこは しぬのなんか へいきだったのです(抜粋)

ここがポイントでして、

人生が無限になったら、何にも頑張れない、真剣になれなかったのだと思うのです。与えられた時間が有限だからこそ、その限られた中で、生き物は、もがきながらも、生き抜こうとするのです。真剣になれるのです。

トラ猫は、最後、白猫を好きになり、プロポーズしたりと、初めて真剣に生きるのです。それは、相手を愛することでした。しかし、その生活は永遠ではなく、白猫にも寿命があります。トラ猫も、無限→有限の世界にスリップしたと言えるのです。

※最後、トラ猫が泣き叫ぶ描写は見てられませんよね(冒頭の4枚目)

 

僕たちの人生は有限だが皆んな意識しない

僕たちの人生は、有限なのですが、人生80年もあると、日々、有限であることを忘れてしまいます。今日もあれば、明日もあるような錯覚に陥ります。

しかし、僕が明日絶対に生きているという確証はありません。明日、急死するかもしれません。

急死するかもしれない

限られた人生と分かっていれば、今、この瞬間も頑張れると思うのです。明日があなたの命日だったら、今日、スマホゲームなんて出来ますか?同じことをしますか?

別に、頑張らなくても、惰性で生きてもいいんですよ、そこは個人の自由ですからね。でも僕は絶対に嫌です。

「今日はサボろう」それでいいの?

逆に言えば、僕だって、生き返られるという特権があれば、こんなYouTubeなんて撮らないでしょう。仕事で疲れてるんだから、早く寝たいですよ。

でも、僕の今日1日は、今日しかなくて、流れていく時間とともに、僕の命が削られていると考えれば、今、自分が感じたことを、こうして、絞り出したい・誰かに伝えたい・情報発信したいと思うわけです。

 

有限だったので頑張れた(例:受験)

あの時はよく頑張った、、

受験勉強を考えると分かりやすいです。

当時は、1日10時間以上も勉強しましたが、それは「受験」という、有限で明確なゴールがあったからこそ、頑張れましたよね。「6ヶ月後に、センター試験がある」って感じで。いつ受験するか分からないのであれば、誰も受験勉強などの苦行はしないと思う。

では、これを聞いているあなたは、あの高校三年の時のように、今、何かに一生懸命努力をしてますでしょうか?仕事?子育て?

社会人になると、あの時と同じモチベーションでは、なかなか勉強出来ないですよね。それは、今日があって、明日もある、という自分の生活が「無限」っぽく感じているからに他なりません。でも、それは違いますからね。間違いなく、命は毎日削られています。

 

将棋も人生も有限なゲーム

将棋の1手は人生の1手

将棋にも指し手を、考える時間「持ち時間」が、必ずあるのですが、もし持ち時間が、無限だったら、僕は真剣に考えれないと思う。明日や明後日に考えれば良いわけですから、先延ばしするでしょう。なので、対局の決着も、つなかいでしよう。持ち時間が、無限なのですから。

しかし、僕らに与えられた時間は限られています。最善手ではないにしても、僕達は毎日の生活の中で、最善手は何か?という、次の選択を真剣に考えて、バシバシ決断しないといけません。

何も考えずに適当に指した一手も、それはそれで一手なのです。真剣に考えた一手も、またそれはそれで一手なのです。

自分の限られた人生、その精度を限りなく上げる為には、この一瞬を大切にして、次の手を真剣に考えないといけません。実際に、僕がその通り出来ているとは思えないですが、そう考えていることは確かです。

だって、このトラ猫のように「生き返る特権」が、僕には無いのですから。第二の人生が無いんです。でも、それだから、良いのですよ、僕らは、いわば一発勝負の人生の中で生きているのです。

「死ぬ」ことを考えること、それは「生きる」ことを考えることと同意語です。これらは、表裏一体です。死とは、僕たち自身や、僕たちの大切な人に、いずれ訪れることですから、そのゴール(死ぬ)を見据えた、今現在でないといけないと思います。

そんなことを考えさせられる、良書ですのです、お子さんがいない方にも、是非とも、手元に置いておかれることをお勧めします。

 

【追記】感想は色々

他の人は、どんな感想を持っているのだろうか?と気になって検索したところ

「愛する大切さ」トラ猫が、白猫を好きになって、気付かされたこと。

が、大半でした。著者の佐野洋子さんも同じ意図で描かれたのかもしれません。「無限と有限、諸行無常」として捉えているのは、僕だけかもしれませんね…

絵本の楽しさって、自分の解釈ができるからだと思いますので、それでいいのかもしれませんね。

See you tomorrow.

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