講義1日目は、こちらから、どうぞ。
マルクスは、資本主義社会をたった一言で表現しました。
「商品の集合体である」と。これがむちゃくちゃ優秀なんです。
そうですよね。世の中、商品溢れていますよね。スマホも、牛乳も、衣服も、ぜーんぶ商品です。
では、いったい、その商品の構成要素は、何なのか?と、更に深掘りしていくのです。
物理学者が、分子や素粒子など、モノを、限りなく小さくして、宇宙を解明したように、マルクスは、商品を分解していったのです。
彼は、資本主義を打倒するために、まず資本主義を理解する必要があると考えたのです。まさしく、執念ですね。
目次
商品 = 使用価値 + (労働)価値
商品は「使用価値」と「(労働)価値」が必ず内在しています。
逆に、この2つが揃わないと「商品」と呼ばないのです。
使用価値とは、その名のとおり、その商品に使用する価値があるかどうか。バナナは、食べると、お腹を満たすから「使用価値」がありますよね。
ここで、少し難しい概念が「(労働)価値」です。ここが理解できないと、前に進めませんので、しっかりついて来て下さいね。
僕のiPhoneは商品です。このiPhoneが完成するまでに、たくさんの労働者が、どこかで、直接的・間接的に労働してます。
例えば、iPhoneは、黒色なのですが、塗装色を調合して、スプレーで吹き付けています。
その塗装色を作る労働、吹き付ける労働があります。もちろん機械やロボットが行う場合もありますが、その機械を作ったり、操作するのは、労働者ですよね。
そう解釈すると、
全ての商品には、世界中の労働者の「労働力」が少しづつ内在するのです。
使用価値はあるが商品と呼べない
逆に「空気」は商品と呼びません。
だって、誰の労働力も使わなくても、僕らはタダで呼吸して獲得できるでしょ?しかし、空気がないと生きていけませんので、我々にとって必須のものです。
「使用価値は高いのだが、労働価値が無い」と言えます。なので商品と呼べないのです。
「富士山の空気缶詰」という商品もありますが、あれは、富士山まで登って、そこの空気をとって、缶詰にして、店頭に並べる、、ここまでで、何かしら労働力が発生していますよね、だから商品と呼べるのです。
マルクス講義2日目は、ここまでです。
これが、労働とは?に繋がりますので、お楽しみに。
See you tomorrow.
[…] 【講義2日目】資本主義社会とは、商品の集合体である。 […]