商社マンが、睡眠時間を5時間から8時間にしたところ、いったい何が起きたか。半年間の結果報告をさせて頂きます。
先に結論からいいますと
【得たもの】
・ダイエット効果
・他者への優しさ
・集中力
【失ったもの】
・自由な時間
・会社の評価
・SNS更新回数
単純に「長時間睡眠が良いよ」と結論付けれないのです。なぜなら、得たもの・失うもの、両方あるからです。
忙しい現代人にとっては「自由な時間」も超貴重ですよね、長時間睡眠してしまうと、必然的に起きている時間が削られます。
ここで重要になってくるのが、得るもの・失うものを把握することなんです。
人によっては、得るものが少ないと感じれば、短時間睡眠の方がいいですし、失うものが多いと感じれば、長時間睡眠の方が良いでしょう。人それぞれですよね。
過去の僕がそうだったんですが、毎日のように、眠たくなると何となく寝て、時間通りに翌朝起きて、、という毎日を過ごしていました。あまり睡眠のことを考えてなかったんですよね。
長時間睡眠にしてみて、初めて睡眠不足が、肥満やイライラを生んでいたと分かったのです。
僕としては、これ大発見でした。
何を失って、何を得れるのかを、知ること、そして、どのように、生活習慣を改善していくのか(選択していくのか)を考えていきたいです。
■こんな方へオススメ
・肥満体質
・睡眠時間が短い
・よく寝れない
睡眠に関しては、医学的には証明されてないことも多いようです。
長時間睡眠に切り替えて、僕自身に起きた変化は、特別個人的なものなのか、睡眠とは別の外部要因なのかは、よく分かりません。
僕は医学的なエビデンス本よりも、とにかく、自分を実験台にして、起きた変化のみを信じるようにしています。だって、医学的と言いつつも、正反対なこと書いてることって多いでしょ。どんな、医学書も、鵜呑みにしてはいけません。
よって、実験台である「僕の変化」が、みなさんのご参考になれば幸いです。
目次
睡眠負債を知って改めた
「睡眠負債」という言葉をご存知でしょうか?
睡眠時間が足りないことによって、簡単には解決しない深刻なマイナス要因が積み重なっていくこと。気づかないうちにたまる眠りの借金。
スタンフォード式「最高の睡眠」を読んで、初めて知りました。
この本は、スタンフォード大学の睡眠研究所の所長まで務めた日本人が書いており、海外の読みにくい翻訳本でないので、スラスラ読めるので、オススメです。睡眠の最新の研究結果が分かるのです。
本書に、興味深い実験がありまして、
・内科の医師(夜勤あり)
・放射線の医師(夜勤なし)
そんな医師達に、タブレットの画面に丸い図形が90回ランダムに出現する画像を5分間見て、図形が出るたびにボタンを押させました。
結果は、夜勤のない医師はパーフェクトなのに、夜勤明けの医師だけが、図形90回出現するうち、3〜4回も、図形に反応しなかったのです。
この反応できなかった間、医師は寝ていたのです。驚きですよね。これを、マイクロスリープ(瞬間的居眠り)と呼ぶようです。1秒から10秒も眠るようです。
これが危険なのは、ほんの数秒なので、本人も周りも気づかないのです。
ショートスリパーだった僕は、仕事やプライベートでも、このマイクロスリープの心当たりがいくつもあったのです。運転中もありました。怖いですよね。
そこで、2020年2月より、少しづつ、睡眠時間を増やしていこうと決心しました。2020年9月現在、8時間睡眠を、約半年続けたのです。コロナで仕事が激減して、私生活に余裕が出たのもあります。
そこで分かったこと、3つの得たも・3つの失ったものを、解説していきますね。
得たもの① ダイエット効果
長時間睡眠は、ダイエットになったのです。
これには驚きました。
逆に、睡眠時間が短いと太るのです。睡眠時間が短い、イコール、起きている時間が長いですよね、起きてる時間が長いと、体力消費エネルギーも増える、それを補うかのように、食事量も増えるのです。
これに気づいたのは「短睡眠の翌日の食事内容」なんですね。
僕は、毎食かかさず食事記録してるのですが、炭水化物と食事量が増えるのは、必ず、短睡眠の翌日だったのです。
短睡眠だと、身体が疲れています。疲れている状態だから、身体は、エネルギー(食事)を欲するのです。特に、コテコテの油物、カロリーが高いもの、チョコレートなど、疲れている時に食べたくなりますよね?
マクドナルドを、2セットも一気食いした、前日の睡眠時間は5時間以下だったのです。
食欲を我慢するダイエットは、なかなか続きません。それだったら、食欲がわいてこないような状態(空腹を感じにくい状態)を、意図的に作ればいいんです。そう、それが、長く寝ることだったのです。
睡眠時間と食欲に、関係性があったんですよ。
嘘だと思うのでしたら、睡眠時間と食事内容のログをとって比較してみてください。寝るだけで痩せるって最高じゃないでしょうか?
僕は、30歳〜35歳の間、猛烈に働きました。仕事ファーストの生活スタイルでして、ショートスリーパーでした。この期間に、年2kgベースで、ぶくぶく太ってしまったのです。
太ってしまった原因は、睡眠時間と無縁ではなかったのです。
得たもの② 他者への優しさ
長時間睡眠で、他者へ優しくなりました。
何というか余裕があるのです。
ショートスリーパーだった過去の僕は、仕事上で、社内・社外の人にも、どこか高圧的に接していたように思えます。「どうして、コイツは、こんなことも出来ないのか?」と、他者の仕事の遅さや、失敗に対して、厳しく当たってたような気がします。
当時の上司からは「お前はどうして、いつも尖った言い方するんだ」と怒られてました。尖った言い方でも、正論を述べてますけど、、と心の中では思ってました。勘違いしてたんです。
睡眠不足が原因で、仕事中、常にイライラしていたのです。
あなたの上司でも、何か質問しても、面倒くさそうに、イライラしながら受け答えする人いませんか?そんな人がいたら、睡眠時間を聞いてみてください。おそらく平均以下だと思います。
ちなみに、日本人の平均睡眠時間は、最下位にランクされてます。
各国の平均睡眠時間
フランス | 8.7時間 |
アメリカ | 7.5時間 |
日本 | 6.5時間 |
しかも、40%日本人は、睡眠時間が6時間未満なのです。過去の僕ですよね。あなたのイライラしている上司も、6時間未満でしょうw
長時間睡眠をすると、自分のメールの文章みても、どこか「優しく」なりました。ほんの少しの違いですよ。でも、自分では、この違いがハッキリと自覚できました。アポイントのメール1本するにしても、
・来週13日で良いでしょうか?
・来週13日(月)ご都合いかがでしょうか?
どちらのメールが、受け取り手は、気持ちが良いでしょうか。後者ですよね。同じことを言っているのですが、相手のために、少しの手間をかけることが出来るようになったのです。
僕は、仕事では、スピード重視でして、自分がメールを書いても、ほとんど読み返さずに送信してました。長時間睡眠に切り替えてからというもの、送信前に、1回読み返すようになりました。日本語の言葉使いなども、手直しするようになったのです。
長時間睡眠で、気持ちに余裕ができて、他者に優しくできたのです。
自分が疲れている状態では、他者に優しくできるわけないですよね。
得たもの③ 持続的集中力
長時間睡眠で、1日中、集中力が保つようになりました。
2019年「商社マンの1日」という投稿を読み返しますと、5時間睡眠ですね。移動時間も、車の中で、よく寝ていました。ランチをした後に、移動を入れるようにして、車内で爆睡して、電話がかかってくると、半分寝ぼけながら受ける、という具合です。
ランチ後に眠たくなるのは、消化・吸収のために、胃腸を働かせてしまうから、脳に使うエネルギーが、胃腸に使われるからと、一般的には言われています。
ですが、いざ、長時間睡眠をしますと、頭が1日中スッキリして、食後でも眠くならなくなったのです。日中頭が冴えていて、集中力が増したのです。
例えば、睡眠不足の時は、よく言い間違いをしました。山田さんを目の前にして「山下さん」って、呼んでしまったり。気付いて、慌てて、すみません、と謝るのですが、相手からすると、気分悪いですよね。
気付かずに、そのまま言い続けることもあったかも。長時間睡眠で、集中力が持つので、そのような、些細なミスも改善されたのです。
では、次は、3つの失ったものを解説します。
失ったもの① 自由な時間
自由な時間を失いました。読書量も将棋をする時間も減りました。
当たり前といえば、当たり前ですが、睡眠5時間→8時間としたことで、1日に3時間が吹き飛んだのです。
睡眠8時間を目標にし、生活スタイルを「睡眠ファースト」に見直したのです。
18:00前後に帰宅してから、大慌てで、家でやること(食事、お風呂、子供の勉強、運動)を済まして、21:30にはベッドに入るのです。なんせ「22:00から熟睡する」が、優先順位1番ですから、だらだらネットしたり、読書や将棋など、計画以外のことは、ほぼ出来ません。
好きな本、好きな記事、気になるブログ、それらを捨てて、ベッドに向かうのです。
しかし、目をつぶっても、なかなか寝れません。誘惑に負けて、スマホを見てしまうと、目が冴えてしまい寝れなくなるので、無理にでも目をつぶって、30分、40分、、1時間と、過ぎることもザラにありました。
そう、毎晩「寝る努力」をしているのです。
深夜に目が覚めて、トイレに向かっても、あえて電気を点けず(目が冴えないように)真っ暗なところで用を足して、ベッドに戻る、という感じです。
やりたいことが他にも沢山あるのに、それらを我慢して、睡眠に時間を割く、というのが、僕にとっては、苦行でしかないのです。機会損失してる感が、半端ないんですね。
失ったもの② 会社の評価
会社の評価は、数年前から、失っていたので、今更感はありますがw
長時間睡眠と、会社からの低評価は、決して無縁ではありません。
睡眠ファーストとなりますと、仕事の優先順位は下がりますよね。残業なんて出来ません。仕事を家に持ち帰って、プレゼン資料作り、メール返信などやっている暇がないのです。
仕事よりも、寝ることが大切なのですから。
数年前までは、寝る間も惜しんで、仕事していました。枕元にパソコンが常にあって、夜中に起きて、気になるメールを返信したりとか。
なので仕事で、会う人、会う人「室長さんって、いつも何時に寝てるんですか?」とか聞かれてました。ちょっとした自慢でもありました。当時は、誰よりも早く出社して、メール処理していました。今では、出社時間もギリギリだし、退社時間も定時です。
僕がよっぽどデキるタイプだったら別ですよ。残念ながら、僕は、いたって普通ですからね。そんな普通の奴が、出社も退社も定時通りだと、日系企業では、評価はされないのです。これが現実ですよね。
今でも、同僚・上司も、晩くまで仕事しています。彼らの睡眠時間を聞きましたが、やっぱり、以前の僕と同じ5時間でした。デキる商社マンって、皆んなそんな感じだと思います。
僕にとっては、そういう自己犠牲の上で成り立つサラリーマン生活は、見返りが少な過ぎて、受け入れれないのです。100点を目指すのでなく70点を目指しています↓
失ったもの③ SNS更新ペース
ブログ・YouTubeの更新頻度が落ちました。
何か発信するためには「仕入れ」が必要なんです。その仕入れが減っている気がするのです。
僕の仕入れは、読書、他人のブログ、メルマガ、仕事やプライベートなどの日常生活から「あっ、これはネタになるな」って感じて、そこから発信意欲が沸くのです。
しかし、長時間睡眠となると、寝ることに必死になって、仕入れが減ってるのです。それは、自由時間の減少だけでなく、精神的な部分も、両方関係していると思うのです。
睡眠時間を気にするあまり、時間に追われて、精神的にも焦ってしまい、じっくりと、情報収集できてない気がします。これ、本末転倒なのは、分かってるのですが、今だに、うまくバランスがとれていません。
専業ブロガー、専業YouTuberだと、1日中、そっちに集中して労力をかけられますが、僕のように、サラリーマン、子育て、睡眠、運動、SNS発信など、やることが多くなると、どうしても労力が分散してしまうのです。しかも、いまは「睡眠ファースト」ですからね。
更新頻度が落ちているのは、言い訳なんでしょうけど、、、これは本当に難しい選択なんです。
まとめ
【得たもの】
・ダイエット効果
・他者への優しさ
・持続的な集中力
【失ったもの】
・自由な時間
・会社の評価
・SNS更新頻度
得たものも、失っているものも、どちらも大きいんです。どっちが、正解かは分かりません。
最適な睡眠時間が、自分自身よく分からないのです。
ここまで読んでいただいたのに、歯切れの悪い、結論になって申し訳ありません。あなたは睡眠とどのように向き合ってますか?
あまり考えたこともなかった方は、スタンフォード式「最高の睡眠」この1冊をオススメします。僕と同じように、人生の1/3を投下する「睡眠」について、一度、真剣に向き合ってみましょう。少しでも良い人生を送るためにです。
この僕の実験結果について、ご意見いただけたら嬉しいです。
See you tomorrow.
[…] 【やってみた】睡眠5時間→8時間にして得たもの失ったもの。半年間の結果を報告します。 […]