昨日、息子が幼稚園で遊んでいて、ジャングルジムから落ちて、頭を6針縫いました。鬼ごっこをしていて、友達に押されて、落ちたようです。
その友達の親から、謝罪したいと申し入れがありましたが、幸い大事には至らなかったので、お断りして「本人は気にしてないので、これからも仲良くしてくださいね」とだけ伝えました。
その友達も悪意があったわけではないですし、わざわざ、別人格のその親が、しかも、直接的に怪我をしていない別人格の僕への謝罪は要りませんよね。
目次
僕たちは、確率の中で生きている
息子は頭を縫うだけで、おそらく後遺症もないと思います。しかし、打ち所が悪くて、死んでいたかもしれません。「ジャングルジムから落ちる」という事象から、どんな怪我をするのかという結果は、確率論だったわけです。下記の比率は適当です。
A : 10% 足を捻挫する
B : 3% 腕を骨折する
C : 1%. 頭を6針縫う
D : 0.001% 死亡
この確率のなかで、息子は1%を引いてしまったのです。
何が言いたいかというと、何か不幸があると「どうして私だけこんな不幸なことに」って言う人がいますが、それは確率論で考えると、おかしな話なのです。
そもそも「遊んでいてジャングルジムから落ちる」という、一段階の事象確率は、2%だったのかもしれません。もし、それを嫌うのであれば、息子にジャングルジムで遊ぶの自体を止めるべきなのです。
第一段階:ジャングルジムから落ちる(2%)
第二段階:頭を6針縫う怪我(1%)
ジャングルジムから落ちて、頭を怪我する確率 → 2% × 1% = 0.02%
怪我をする確率は、決してゼロにはならないということです。
経験や努力で確率を変動させる
僕たちの日常生活でも「大怪我する」確率が、仮に毎日0.01%あるとします。道を歩いていて、後ろから車が突っ込んでくるとか、雷に当たるとか、階段から誤って落ちるとか。
0.01% × 100日 = 1%(ほぼ発生しない)
0.01% x 10,000日 = 100% (いつか発生する)
要は、僕たちは、1万日=27年間を過ごしている間には、皆んな、1回は大怪我するのです。
僕たちは、そんな確率の中で生活しているのです。繰り返しますが「私だけ大怪我して不幸」というのは間違いなのです。
ポイントは「大怪我しても確率論だと諦めろ。仕方ない」と言いたいのではなくて、不幸な確率は、自分の努力でも下げることも出来るのです。リクス完全ゼロにはなりませんが、少しでも下げることは可能です。
例えば、大病にならないように、日々の食事に気をつける。適度な運動をする。事故を起こさないように、睡眠不足ではクルマ運転しない。シートベルトをしっかりする。位置エネルギーの概念を理解して、自分が高所にいる時には、落ちないように配慮する、など。
確率論の中で生きてはいますが、それら、色んな物事を知ったり過去の経験を通して、自分にとっての不利な確率を下げる(事故を未然に防ぐ)ことができます。
もっと言うと自分にとっての有利な確率も上げることだって出来ますよね。
投資について学ぶ、自分でビジネスを作る、意味不明な人間関係を切る、など、自分に有利な確率になるような行動を、繰り返せば繰り返すほど、良い方向に向かうのです。これは、数学的にいうと、収斂(しゅうれん)するのです。
確率論を突き詰めると、人生を長いスパンで見たときに「偶然」や「奇跡」が起こらない、とも言い換えられます。日々の結果は、それまでの確率の積み上げでしかないからです。
その人が、適切な努力をすれば、良い方向に向かうでしょうし、それが出来なければ、それなりの人生(結果)しか待っていない、ということです。
変動確率と固定確率
世の中には、子供が欲しくても、子供が授からない夫婦もいます。それは確率的に、そうなってしまったのかもしれません。
しかし「自分だけがなぜ?」と、他者と比べての不幸論を述べるよりかは、確率的に手に入れることが出来る、別の目的(幸せ)に向かって、舵を切った方が良いことだってあります。
シャ乱Qの名曲「いいわけ」では、
あいつみたいな 顔に生まれりゃ
きっと楽しい 人生のはずなんて
考えたりした
いい男には 勝てないなんて
いいわけだよね ああ
という、不細工な男の愚痴っぽい歌詞があります。動画2:00からです。
僕が、中学生の頃は「そうだ、そうだ」と共感してましたが、今は違って、生まれ持った外見も、確率論から見た結果なのです。顔がダメなら、別のところで勝負しないといけません。
まとめ
話をまとめますと、
A : その事象が、自分の努力によって、未来の確率が変動する(勉強すればお金を稼げるなど)のか?
B : その事象が、自分ではどうすることもできなくて、確率が固定されてしまっている(生まれ持った外見など)のか?
あなたの目の前にある事象が、AなのかBなのかを、正確に見極めて、前者Aだけに、自分の有限なリソース(時間や労力、お金)を投入し続けることができるのかが、人生戦略においては、最重要だと思います。
この話、もっと論理的に知りたい方は、勝間和代さんの「人生確率論のススメ~運でなく、確率を支配しよう~ 」をご一読くださいませ。僕なんかが説明するよりも分かりやすいです(笑)
See you tomorrow.