テレビの星占いを見るをやめましょう。
何故なら、そこで「差」がついてくるからです。
これだけ、科学が進歩した現代ですら、世の中、おかしな事だらけです。自動車産業に深く関わってきた室長が、仕事で学んだことをもとに、非合理的な生き方を、徹底的に論破していきたいと思います。
■こんな方にオススメ
・本日の星座占いが気になる
・ラッキーカラーで服の色を決める
・合理的な生き方を好むがオカルトも好き
目次
全国区オカルト情報「めざまし占い」
先日、日本に一時帰国した時に、テレビが流れていました。その時、嫁が嬉しそうに
僕は海外在住でして、日本のテレビを一切見ないのです。フジテレビめざましテレビで「本日の占い」が流れていたのです。僕が、高校生の時に見てたやつじゃないですか、これまだやってるんですか、、
全国放送で流してますが、コレは間違いなく「オカルト」です。血液型と、ラッキーカラーなんて、因果関係は絶対に無いです。ランキング形式でしたが、その日の運勢が、血液型で決まることもあり得ないです。
僕が理屈っぽいことを言うと、嫁から
皆さん、どう思いますでしょうか?
素直に楽しめていない僕がオカシイのでしょうか?オカルト情報に一喜一憂する嫁が、一般的なのでしょうか?
後日、検索してみると、フジテレビのサイトには「星座登録」を募集していました。なんじゃ、その星座登録ってw
会員登録すると、TVより詳しいアドバイスやラッキーナンバー、ラッキーカラー、ラッキーな星座が占えるよ
フジテレビは、星座占いを「アドバイス」として位置付けしているのです。
全国放送を使い、不特定多数に対して、因果関係もない、星座占いで「アドバイス」をしているのです。これギャグで書いているのか、文面通り受け取っていいのか、僕は理解に苦しみました。放送法とか電波法とか、大丈夫なんでしょうか。
断っておきますが、天気予報には意味があります。天象の動きを衛星から調査して、それをデータベースに入れて、未来の天気を確率的に算出している。同じ、お空(天気と星座)の話ですが、星座占いは、絶対に違う。これらは別物なのです。
その時間が無駄になる
僕は、嫁が星占いで、楽しんでいるのは知ってるし、それを楽しむかどうかは、その人の勝手で自由だと思う。僕のように、全ての行動に、意味や結果を求めると、人生が息苦しくなり、楽しくない、という反論もよく分かります。
なぜ僕は、ここまで徹底して、オカルトを毛嫌いするのか?
究極的な答えは「時間の無駄」だからです。
毎日、血液型占いをテレビで見るのに、1分間必要だとしますね。1年間続けると、365分、なんと6時間近くの時間をオカルトに消費してしまうのです。
僕だったら、この1分間の間に、スマホでニュース記事を読みます。1分もあれば、2記事は十分に読めます。年間にすると、365日間x2記事=730記事にもなります。
「血液型占いで時間を消耗している人」と「スマホで記事を読む人」であれば、後者の方が、知見も広がるでしょうし、そこから何かアイデアが出てくるかもしれない。その中には、未来を先読みする情報もあるかもしれない。
両者は、年間にすると、730記事もの差になります。いったいどっちの方が、人生が豊か(有利な方向へ進む)になるでしょうか?
僕が、合理的な考えをするのも、自動車関係で仕事しているからだと思うのです。
自動車工場は究極的な合理主義の世界
日本のモノ作りが、世界を席巻したのは、紛れもなく自動車産業です。家電は沈みましたが、自動車は今のところ世界一です。
僕は、専門商社に勤めており、自動車工場に出入りすることが多いのです。世界一の産業を相手にしていることを、誇りにすら思っています。
自動車工場では、年間10万台のクルマを生産しています。品質の良いクルマを1台でも多く作ることが、彼らの至上命題なのです。
ここで、有名な考えが「カイゼン」です。Kaizenと英語にもなっていますよね。この思想こそ、実生活で役立つんです。
カイゼンとは「生産性の向上」です。
生産性とは、いかに少ないコストで、多くの結果を得られるか?です。「作業効率をあげる」とも言われたりします。どこの工場(メーカー)も、生産技術と呼ばれる人がおり、彼らは、日々、工場の生産性向上に頭をひねっています。
「新たにロボットを導入して、製造ラインから、作業者が1名削減できれば、どれだけ費用対効果がでるのか?」
「ここに部品棚を移動すれば、作業者は最短歩数で作業が出来るのか?」
これらを、皆んな真剣に考えているのです。この世界を知らない人からすると、驚くと思いますが、ト●タは「乾いた雑巾から絞り出す」と言われるぐらい、カイゼン&コスト意識が高いです。
ト●タの工場現場を歩くとわかりますが、全てに「意味がある」のです。
・作業者がミスしないように、生産指示のランプがある
・作業者が怪我をしないように、安全センサーがある
・作業者が疲れないように、腰の高さ以上に、ネジを置いている
「意味がある」とは、至上命題である「生産性をあげる」という思想です。工場設備の細部にまで、その思想が行き届いているのです。
僕が、工場現場で働くベテランの方に「この設備はどうして、ここに設置されているのですか?」と聞くと、そこには必ず理由があるのです。風水が、こっちに設置した方がいいって、とか絶対言いません、全ては生産性向上のための理由があるのです。
逆に、生産性の向上に貢献しない無駄(設備や作業者)は、徹底的に排除されていくのです。
日本企業が、カイゼン活動を進めたからこそ、自動車産業で、世界一になれたのです。
僕は、アメリカの大手自動車メーカーの工場にも入りましたが、思想が違うのが、設置されている設備を見て分かりました。彼らは、大きい・強い、みたいなところに価値を置いているように思います。だから日本には勝てないのです。
生産性向上が不要な場合
年間30台のみ生産する町工場だと、そんな「生産性向上」は不要でしょう。ネジの置き場所を変えたからといって、生産性は影響を受けないからです。
しかし、年間10万台にもなると、生産1台あたりの「作業の無駄」を1つでも取り除けば、小さな無駄×10万回(年間)と、N増しで、効果が表れるのです。だから、小さなカイゼン活動が重要なのです。
では、これを、僕たちの人生に置き換えてみましょう。
僕たちの人生は、生まれてから30日間(30台の生産)で、死を迎えるのでしょうか?それだったら、別にカイゼンなんてしなくていいですよ。多少、カイゼンしたって、30日ですから人生全体に影響はありません。
人生100年時代と言われます。365日×100年=3万6,500日です。自動車工場で、3万台を生産するとなると、カイゼン活動が求められます。生産性向上が欠かせないのです。
では、冒頭の話に戻りますね。
「たった毎日1分の血液型占い」でも、その無駄を省けば、10年、20年などと、月日を重ねれば重ねるほど、結果が変わってくるのです。些細なことですが、結果を左右するのは、逆にいうと、そこなのかもしれません。
以上が、世界に誇る日本の自動車産業から、僕が学んだ思想です。
See you tomorrow.