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海外ネタ

【朝日新聞をぶっ潰す!!】メイド・イン・ジャパンという「過去の栄光」に縛られる記者達

投稿日:2019年9月8日 更新日:

朝日新聞は、ほんとセンスのない取材をしてと思います。潰す勢いで、反論したいと思います(笑)またもや、タイトルが過激で申し訳ないです。そんな気ありませんので。

サイト作り込み具合が半端ない…

まずは、上記の記事を読んでいただきたいです。

要約しますと

ある日本の腕時計会社が、原産国を「メイドインジャパン」としたいがために、中国でほぼ完成した時計を輸入して、外蓋だけ日本で組み付けているのを問題視。問題の社長にインタビューも。

結論から言うと

「メイド・イン・◯◯」という概念自体、今後、無くなっていきます。

何故なら、

資本主義の分業化がグローバルと共に急速に進んでいるからです。

また、人もモノもカネもボーダレスになっているのです。

この点について、商社マンとして、約10年近く、海外で働く僕が、現場で感じてきた事実をお伝えしたいと思います。

 

目次

分業化が進む

スマホは、分業の塊

あなたの手にあるiPhoneですが、それは中国製ですよね。Apple社は米国企業ですが。

部品は日本製や韓国製も入っています。デザインは、米国人かもしれないですし、機械設計はシリコンバレーに住むインド人かもしれないのです。

これが、資本主義社会の分業化です。神の見えざる手で、合理的な方向(安くて、良い商品)に、製造工程や、製造国が最適化されていくのです。

ここまで来ると「メイド・イン・◯◯」という表現に意味があるのでしょうか?

しかし、iPhoneを持つあなたは、原産国を、あまり意識はしないと思います。購入動機は「純粋に便利だから、デザインが良いから、アプリが充実しているから」だと思います。

腕時計の記事に戻りますが、そもそも、産国だけで、購買をする消費者が間違っているのです。そのモノが良いか悪いかは、各消費者が判断しないといけない時代なんです。

 

いったい誰の為の海外進出なのか?

僕が、海外で働き出して、もの凄く違和感があったことが1つあります。タイにある日系大手自動車メーカーへ、設備販売の営業に行った時です。そこでは、ありとあらゆる国籍の人達が、クルマ作りに関わっていたのです。

 

①タイで作っているクルマ

→日系ブランドのタイ生産

②生産設備

→韓国からタイに輸入した韓国製

③生産設備をライン設計している人

→日本の親会社にいる生産技術者(日本人)

④設備設置する人

→出稼ぎのミャンマー人

⑤工場の現場作業者

→タイ人

⑥クルマ部品調達元

→中国(中国にある日系部品メーカー)

⑦販売先

→海外輸出(ヨーロッパ向け)

 

率直な疑問として、一体誰のための日系海外工場なんだろうか?と思いました。

日系自動車メーカーは、世界各国に海外工場を出していますが、決して、日本に住む、日本人の為の海外工場ではなかったのです。

自動車産業は裾野が広い

もちろん、海外工場は、日本本社の子会社の位置付けで、連結決算などで、日本へは利益還流はしています。が、それが全てではないのです。

海外工場は、そこの地域に雇用を生みますし、そこで働く人たちの生活を支えることにもなっています。

何が言いたいかというと、生産設備、設置、工場作業者、売り先など、「◯◯人」とか「メイド・イン・◯◯」とか、そんな、国籍で、縛れないところまで、世界の分業化は進んでいるのです。

1つの国で、全てが完結するモノつくりなど、今や、どんな製品でも有り得ないのです。ここの認識が、朝日の記者として欠如していると思います。

意地悪な言い方しますと、もしも、腕時計を日本で部品調達し、中国人研修生達が、日本で組み付けた場合、それは「メイド・イン・ジャパン」なのでしょうか?

 

過剰な日本賛美は現実を歪めてしまう

僕の持論は

【もしも、日本の技術だけが、世界的に特別に優れているのであれば、東芝やシャープ、三洋が、あんな事にはならないはず】です。

要は「日本だけがスゴイ」という時代はもう過ぎ去っています。そんな、過去の栄光でなく、今ある、現実を見ることの方が何より大切です。「メイド・イン・ジャパン」に、変なプライドを持っている人は、時代遅れを認識された方が良いです。

WALKMANも過去の話

既に、アジアで、日本はナンバーワンではありません。今や、GDPも、中国の半分しかありません。1人あたりのGDPも、世界27位まで落ちました。だからといって悲観的になってはいません。現実に目を逸らさず、これをチャンスと捉えて進むしかないと思うのです。

「日本の底力」「世界が驚く日本の技術」「クールジャパン」など、日本賛美の心地よいテレビ番組や、新聞記事に騙されてはいけないのです。

本当にクールなのか?

おそらく「メイド・イン・ジャパン」という、日本の過去の栄光にすがりたくなる読者や、国民感情があるからこそ、こんな記事が生まれるだとも思うのです。記者だけの問題でない可能性も孕んでいるのです。それらが続くと、現実を歪めてしまうことになるのです。

堀江貴文さんの著書「君はどこにでも行ける」にも、同じような指摘があります。

自分の国を過剰に褒め称えても、得られるものは少ない。日本人が、日本礼賛と周辺国叩きをしたところで、Japan as No.1だった頃の風景が取り戻せるわけではない。

自国の誇りを確かめ合うのも、それはそれで心地のいい部分もあるだろう。しかし、決して心は満たされることはない。なぜなら現実は変わっているからだ。

 

何もなくなったから過去を美化する

古代ローマがイタリア人のプライド!?

イタリア人は、過去の栄光への矜持がとても強く「俺たちはローマ帝国の歴史がある」と誇らしげに言うのですが、それらは、今のあなた自身や、今のイタリアには全く関係ない話なのです。厳しい言い方しますが、イタリアは、EU圏内でも劣等生ですよね。

それらは、現代のイタリア人には、過去の歴史でしかプライドを持てない、アイデンティティ(心の支え)が、今は無いという、裏返しなのかもしれません。

プライドだけ高くても…

そんなイタリア人の高いプライドと、朝日の「メイド・イン・ジャパン」特集、何か被って見えてしまうのは、僕だけでしょうか?

See you tomorrow.

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